某短大の講義が終了した。
最後のレポートに「わたしの夢」を書いて提出してもらう。
読んでいくと、いろんな夢があり、葛藤がある。
考えさせられる言葉に出会う。
だから、毎年、授業を受け持っているのかもしれない。
考えてみれば、わたしが二十歳の時、
夢を明瞭にとらえていただろうか。
ひたすら模索し、悩んでいた頃だ。
もし、神が、いや悪魔が来て、
「どうだ、おまえを若い頃に戻してやろうか」と言っても、
素直に「ああ、ぜひ若さが欲しい。歳月を戻してくれ」と
返事はしないだろう。あの頃は暗くて、何をしても無駄で、
ジャズやロックを聴き、毎日、京橋の旧フイルムライブバリーに
行っていた。むろん喫茶店にもだ。友だちとぐだぐだ話すだけ。
芥川や漱石を話題にしながら。
夜明け近くまで、本を読み、夕方に起きてラーメンを食べに
外出。大学はロックアウト、授業はなかったからだ。
無駄な時間を過ごす大切さだけを学んだような気がする。
時間は取り返しがきかないだけに、辛さがある。
だからこそ、濃く生きることが必要なのだろう。
まだまだスタートすることはない、知識と感性という力をためこむほうがいい。
若いうちから飛ばすと、すぐに息があがってしまうよ。
しかし、大器晩成と言われて、そのまま枯れてしまった者もいる。
ほんと、生きるって難しいね。