今年も蛍の季節が来た。
近くの用水へ見に行く。
竹林から湧き上がる光の粒。
平安朝の歌人の「物思へば沢の螢もわが身よりあくがれ
出づる魂かとぞ見る」
人の魂が泳ぐようにふらふら飛んで、千年。
火垂るが、蛍の語源だと言う。
千代女の句に「川ばかり闇はながれて蛍かな」がある。
闇の川に光の帯が目に浮かぶ、ようだ。
生きている有り難さに両手を合わせたくなる。
自然の恵みを素直に受け止めることが、
最高の贅だとつくづく思う。