「わしのケジメは金や、あの爺には金で始末をつけさせる」という極道の桑原。

とぼけた味がいい二宮。逃げるプロデューサ小清水。嘘に嘘を重ねる詐欺師。

極道の時代性?も教えてくれる。昭和残俠伝の世界はここにはない。

したがって、高倉健は出てこない。「破門」黒川博行著。

人をはめたり、騙したり、男たちの大阪弁が独特の世界を作っている。

組みと組の抗争。小遣い金を欲しがる刑事も加わり、舞台は

大阪からマカオへ、今治へ。殴り、刺し、ストーリーのテンポの速さが

この小説の魅力でもある。途中で読み止められないエンターテイメントだ。

黒川博行の第151回直木賞をもらった本「破門」である。

友人がこんな本が人気あると教えてくれた。

読んで、夜の二時になっても終えるのが惜しい。

寝るが、頭が妙にエキサイトして眠れなかった。乱暴なセリフがまたいい。

ハードボイルドながら、ユーモラスであることは難しいが面白い。

オカメインコや女性の狂言回しも生きている。金がない、男だろう、セリフのやりとりが、

この小説の魅力といって良い。

ギャンブルの確率や金の出し入れなど、かなり取材して書き上げたものに違いない。